- 2 - 秋良 六歳 #2

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 憔悴し切った叔父さん、 そして叔母さん。 かわいそう。 皆、 かわいそう。  慎一郎お兄さんも沈痛な面持ちでいる。  最後の晩ご飯の時、 裕は空を飛びたいと言っていた。 大きくなったら何になる? というお決まりの話題だったから。  慎一郎は、 パイロットになりたかったと語った。  そのことは秋良も知っていた。 折に触れ話題になったことだったから。  パイロットって何? と裕。 「飛行機を操縦する人よ」と秋良。 「飛行機って?」 「空を飛ぶ乗り物のことよ」 「じゃあ、 ぼくがなる」  裕は断言する。 「ぼくがパイロットになっておじさんを乗せてあげる」
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