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憔悴し切った叔父さん、
そして叔母さん。
かわいそう。
皆、
かわいそう。
慎一郎お兄さんも沈痛な面持ちでいる。
最後の晩ご飯の時、
裕は空を飛びたいと言っていた。
大きくなったら何になる? というお決まりの話題だったから。
慎一郎は、
パイロットになりたかったと語った。
そのことは秋良も知っていた。
折に触れ話題になったことだったから。
パイロットって何? と裕。
「飛行機を操縦する人よ」と秋良。
「飛行機って?」
「空を飛ぶ乗り物のことよ」
「じゃあ、
ぼくがなる」
裕は断言する。
「ぼくがパイロットになっておじさんを乗せてあげる」
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