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可愛い身内が、
然るべき男性と結ばれるのを喜べない小父がいるものか。
心の痛みは良心の呵責がさせるものだ。
彼女に徒めいた心を持った、
自分へ向けた敵意。
きっとそうだ。
けれど、
彼女にとっての善き日を。
僕は、
心より、
喜べる、
のだろうか?
しなやかな若木のように伸びていく彼女の姿を、
眩しく見ている自分に、
慎一郎はうろたえていた。
内心で。
年甲斐もなく。
秋良の淡い恋心と共に、
慎一郎も彼女を想っていることに気付かされた日々だった。
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