- 5 - 転換点

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 慎一郎が白鳳に戻ってから懇意にしてくれた先達は次々と退官し、 後ろ盾になっていた彼らの師である武学長も、 退官する日も近い。  次の学長の横山は慎一郎の直属の上司だが、 誰とでも合わせられる彼にしては珍しく折り合いが良くない。 天気の話以外はできない。 横山がさせない。 とにかく「合わない」の一言で、 だが、 これは慎一郎にも改める部分が多々あった。 横山相手だと何故か上手くいかない。 自分の限界を感じた、 それまでの器量だったのかと。    やれやれ、 と宗像が後を継ぐ。
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