ー 6 ー 茉莉花の日記 #2

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 これで五つの石の謎は解けた。 「やはりダイヤモンドだったのか……」  慎一郎は唸る。  指輪のサイズが小さめなのも、 デザインが少し古いのも、 元は母の祖母、 慎一郎にとっての曾祖母の品だったのなら得心がいく。 色付きダイヤモンドの存在は聞いたことがないが、 道代のアドバイス通り鑑定を頼んだ方がいいのだろうか。  慎一郎出産後、 没交渉だった実家の、 すぐ上の兄とは時折連絡をとっていたらしい。 なので、 母の居場所は兄の友人である父に知られるところとなった。    今日会った老人の話とも合う。 彼(慎一郎にとっては伯父か)なりの罪滅ぼしだったのだろう。
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