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ここで、
曰くのレッド・ダイヤモンドとベビードレスの件がわかった。
当時のふたりは息子を情事の結果産まれた子供としか見ていないから、
慎一郎は駆け引きの材料となっている。
父は父親としての子供との対面と親権を要求し、
母は断固として拒否、
父は法的理由で、
母は感情的理由でぶつかっていた。
母は、
生前預けたレッド・ダイヤとそれに見合うレースの品を持って来たら会わせると宣言し、
戦中戦後の混乱をくぐり抜けて父の手元に温存されていた宝石が親子対面のカギとなった。
ベビードレスは、
あの父が探し歩いて買ったのか、
足を棒のようにして店を回ったのだろうか。
その間に起きた尾上家でのエピソードは先程兄から聞いたとおりだ。
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