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「君は、
いつ帰ってくるのだったか」
「週末には。
次は少し長く休めます」
「何か希望は?」
「あなたが焼いたお菓子。
久し振りに食べたい」
「イギリスから帰って以来、
全く作っていないから、
もうさすがに……」
「お願い、
あの味が忘れられないの。
作って下さいな」
「わかった、
努力しよう。
しかし……僕が言ったのは、
違う方の要望なのだけどね」
「わかってます、
おねだりしただけ」
秋良は肩をすくめた。
「では、
君が帰って来る頃に、
日取りと式場をいくつか挙げておこう。
何か希望は?」
ふるふるふると首を横に振る。
あ、
でも、
と思い直し、
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