ー 茉莉花の日記 #3

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「大好き、 慎一郎」  慎一郎は、 ぎこちなく応じる、 好奇心を満たすだけの恋もできなかった彼女に、 温もりを伝える口吻を何度も落とした。  秋良は、 目尻に知らず浮いていた涙を、 唇で吸い取る彼の耳元にかすれた声で言った。 「抱いて。 あなただけのものになりたい」  と。
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