ー 7 ー 慎一郎と 秋良の愛 #2

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 過去の関係に嫉妬する暇もなく、 毎回、 存分に啼かされているのは私の方。 今のうちからこれでは、 身が保たないわ。  この人は、 まだ何を隠し持っているというのだろう。  あまり格好良くならないで。 でないと私、 どうしたらよいかわからなくなるから。  でも、 彼の腕の中は甘美で、 拒めずねだってしまう。 身体に付けられた跡すら、 愛しくて抱きしめたくなるくらいに。  初めての時からして、 何も隠せない朝っぱらだった。 このままでは時と場所構わずとなりそうで。    ――いやだわ、 昼間から何考えているの、 私ったら。  昨日の余韻を知られたくなくて、 話題を変える。
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