ー 7 ー 慎一郎と 秋良の愛 #2

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 本当に、 この人は変わったわ、 と秋良は頬を染めて『夫』を見る。  心の中で、 思ってはいても口にはできない言葉を、 臆面もなく語るようになったのだから。  机を挟んで茶を飲み、 黙り合うだけだった少し前の私達とは大違い。 当時比一千%増以上でしゃべり倒しているわ。 話が終わらなくて、 夜明かしも何度もしている。 不思議と話の種が尽きない。  口に出さなければ伝わらない、 わかり合えないこともあるから、 そのことに彼が気付いてくれて良かったと思う。
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