第10話

15/40
前へ
/40ページ
次へ
ちょっとサクッと斬られた。 「ふっ。おもしろい……。 さっきから、あの人雫のことばかり見てるよ」 ――見てる? オオカミさんが? 驚いてオオカミさんを見上げる。 「まさか!  だって来ることも言ってないし、こんなに人もいて、わたしたちこんな後ろにいるのに?  気づいてるわけないよ」 今日はオオカミさんからDJするって聞いて内緒で来たんだもん。 オオカミさんだって、わたし一人で来るなんて思ってないだろうから探したりしてないと思うし。 それに、ステージの上のオオカミさんは、こっちを見てるように見えない。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1160人が本棚に入れています
本棚に追加