第10話

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「あの人、気づいてるよ。本当にあんたは、いろいろと鈍感ちゃんだね……」 呆れ笑いを浮かべた南ちゃんはステージの上を見上げながら、カクテルを口に運んでる。 ――いろいろ? いろいろって――なんだろう? そう思いながら、 「サングラスかけてるのに目線なんてわかんないよ」 改めてオオカミさんを見ながら言う。 見つけてくれていて、見ていてくれるなら嬉しいけど……。 きっと、気づいてないと思う……。 ――こんな大人数じゃ……。 この場所に数えきれないくらいの人いるし……。
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