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*――オオカミ――*
赤ずきんの唇が離れてはまた触れる。
小さな体から伝わってくる鼓動。
少し、意地悪かもしれない。
でも、もう少し。
――キスって気持ちいいもんなんだな……。
柔らかい唇、優しい口づけ。
キスなんて恋人同士の挨拶か、行為に至る前の通過行動程度にしか思ってなかった。
でも繰り返される口づけからは、何かが流れ込んできて心の中の波を鎮めてくれる。
「オオカミさん……?」
不安げな赤ずきんの声に、オレは視線を赤ずきんの瞳に移す。
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