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首を傾げて、どうした? と心の中で促すと、真っ赤な顔が恥ずかしそうにさらに紅くなる。
「キス、したくない気分ですか?」
おずおずと聞いてくる。
そんなはずはないのに。
わかりきったことなのに。
まだわからないのか……。
「自覚、持ちなよ」
オレを本気にさせたのは自分だろう?
小さな手の甲にそっと口づける。
ぴくっと動く赤ずきんの手を強く握る。
「オレだけ見てればいい。
まあ――ほかの男を見てる余裕なんてなくしてあげるよ」
「んっ……」
身体を引き寄せて、口づけをする。
何も考えられなくなるくらい、不安なんてなくなるくらい。
――明日は平日だから、すこしは加減しないとだめか……。
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