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 それでもやはりゲームである以上”飽き”という宿命には逆らえない。  小学生から大人まで夢中になったインベーダーも、五十年代後半になると人気が衰え、徐々に巷間から姿を消していく。  インベーダーが消えた後に現れたのは、様々な形態に変化した彼の子孫達であった。  より複雑な動きを取り入れ、シューティングゲームの基礎を築いた「ギャラクシアン」。  横スクロールの始祖と言える「スクランブル」。 「ドンキーコング」は空前のヒット作マリオブラザーズへと繋がっていき、迷路を俯瞰したようなマップの「平安京エイリアン」はその後「パックマン」へと進化していく。  これをダンジョンの一つとするなら、ドラクエやFFもその影響を受けていると考えることも出来る。  例を挙げればキリが無いからこの辺でやめておくが、この時期に起こったコンピューターゲームの多様化・種分化は、ゲーム史におけるカンブリア爆発とでも言うべきものだったのではないかと私は思っている。  多種多様に進化した彼の子孫達はゲーセンの覇者となり、まさにInvader(侵略者)の如くそれまで主役だったピンボールを駆逐していくことになる。  アナログからデジタルへ、時代は急速に流れていったのだ。
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