家政婦?召使い?

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しかし、電話が終わると意外とあっさり城門さんのいるところまで案内してもらうことができた。 話が通ったみたいでよかった……。 私はやや安堵する。 ガラス張りのオシャレなエレベーターに乗せられ、 50階で止まり、高級感溢れるフロアに着く。 廊下の奥に社長室というネームプレートがある馬鹿でかい扉があるところまで案内される。 ーーゲェーッ!! まさか本当に社長とは……。 昔の癖でか自然と姿勢を正し、 丁寧にノックする。 「どうぞ」 「失礼します」 私は若干緊張しながら扉を開け、 深々と礼をする。 「昼食をお届けに参りました」 自然に凛とした声を発してしまう。 今の自分の格好とはかなりアンバランスで全く様になっていない。 しかし、そんな私の振舞いなどには目もくれず、大志は電話をしている。 「はい、わかりました。またそちらにお伺いさせていただきます」 私は頭を下げながら、冷や汗が出てくる。 腕に抱えた汚いお弁当袋をなるべく見えないように隠す。 ーーヤバイ……。この空気は非常にマズイ。 こんなの食べさせたら即クビだろうな……。
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