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「あ、晩御飯の買い物に行かなきゃ。」
ぽんっと叔母さんは手を打つと、浮かれた様子で部屋を後にした。
まぁこれで金銭面では暫くは心配ないはずだ。
僕は勉強に専念するとしよう。
これ以上迷惑を掛けるわけにはいかない。この家に引き取られた時に決めたことがあった。
なるべく迷惑を掛けず、引き取ってくれた恩を返すこと。
その為には今僕に出来る事は勉強しかない。
特待生で入り学費が免除になるだけでも大分違うだろう。
生意気なことを言っているが…。
正直言うと、夢や目標を作らないと気が狂いそうだった。
寂しさを隠すために必死だった。
背伸びをしても所詮は子供。父さんや母さんが死んで寂しくない訳がない。
ふとした瞬間いつも父さんや母さんの事を考えている。
父さんと行った昆虫館。母さんの作ったハンバーグ。クリスマスにはツリーに3人で飾りをつけたなぁ。
思い出はとてもキラキラしてて、今の僕の足を引っ張ろうとする。
「はっちくーん!ねぇねぇ、ゲームしよー!!」
突如後ろから衝撃。僕は盛大にコケた。
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