第41話 誇り

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丁度その辺りを殴っていたのを覚えていたから今になると更に罪悪感を感じてしまう アッシュ「昨日のことでしょ? さっきユキにも言われたんだけど 君も気にしなくていいよ」 ノア「……はい……」 師匠のように俺が強かったら…… 悔しい。何も出来ずに師匠だけ苦しい思いをさせてしまった事が アッシュ「……どうかしたの?」 ノア「え!? いや……その…… お、俺も強かったらなぁ……って思って……」 そうしたらきっと辛い思いをさせたりしない 一人で戦わせるようなことをしないのに…… 思い詰めるノアに困った顔をしたがすぐに笑う アッシュ「君は強いと僕は思うけど」 ノア「そんなことないっス!! それに……師匠……昨日、眼を抉り取られたりして…… 怖くなかったっスか?」 アッシュ「怖くないさ 戦うならあることじゃないか」 戦争に出た人も巻き込まれた人もそんな無傷で生き延びる人は少ない 身を挺(テイ)して守ろうとすれば手足の一本二本失う覚悟でいないと…… アッシュ「それにね、僕は死ぬことがたぶんないからさ 怪我をしても治るし、君が気にすることは――」 ノア「それでも!!」 喋っていた最中に怒鳴るように言われ目を見開く。 何でノアが怒鳴ったのか、理解出来ない ノアは自分の拳に爪が食い込むほど握る ノア「俺、昨日怖かった……。急に倒れて、気ィ失って…… あのまま師匠目が覚めないのかって思ったら……!!」 アッシュ「…………そう。ごめんね 次は僕も君に心配をかけないように気を付けるよ」 ノア「………っ」 泣きそうな表情をされてしまうとは…… さっきもエドを泣かせてしまって、どうしてそう泣いてしまうのかよくわからなかったけど…… アッシュ「(……僕の事を心配してくれてたからなんだ……)」 それを考えたら迷ってしまう。自分を守りながら仲間を守るなんて…… ユキ「アッシュー!! ちょっといいですか?」 アッシュ「ん?あぁ、ちょっと待ってて」 ノア「あ、いっすよ。ユキんとこ行ってきてくださいッス」 アッシュ「そう?」 頷くノアを見て、ユキの元へ。まだ考えが纏まらないからやりながらでも考えよう……
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