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それを見て改めてやっぱりと確信してしまう
グレン「……お前は変わらんな
親しくしていた者にはそう優しくはする。危害が有れば必死になる」
アッシュ「?」
グレン「だが、その親しくしていた者がお前を裏切らないとは限らない
だからお前の妻子(サイシ)……レイチェルもアティも守れなかったんじゃないか?」
アッシュ「っ!」
掴んでいたグレンの腕を離して驚きの表情をした。
何で、何でレイチェルとアティの名前をグレンが口をしたのか理解できない
知らないはず、二人がどうなったのか知っているわけがないのに
グレン「その疑問は簡単なことだ
レイチェルは私が殺した」
アッシュ「なん、で……?」
グレン「本来であれば貴様もあの屋敷で殺されていた。だがいたかと思えば不在。そこに運悪く居たのはレイチェルとアティ
暗くてよく見えなかったが明かりがつけばレイチェルを殺していた。と云うだけのことだ」
そう。あの日にレイチェルが殺された日、僕は居なかった。早く帰れなかったから……
″早く帰ってきてくださいね。約束ですよ″
言われたのに守れず、帰ってきたら半壊の屋敷で彼女は血塗れに倒れて……息絶えてた
だけど、今も犯人は分からない。わからなかったのに……
手に爪が食い込むくらい拳を握る
アッシュ「……っ!! 何で殺したのさ……っ
君の事、信じてたのに!!」
グレン「っく……」
アッシュ「何がおかしいの?」
怒りを耐えながら睨むがグレンは嗤っていた。クスクス嗤いながら顔を近づける
グレン「もう昔と同じじゃない。忘れたのか?
″マスター″がいなくなった時点で我々は赤の他人
貴様の妻子がどうなろうが命令があれば簡単に殺せるのだからな」
アッシュ「……じゃあアティは何処かくらい言ってよ
あの場にはレイチェルの遺体しかなかった。ならあの子は何処だい?」
感情を圧し殺しながら質問した。あの屋敷をいくら捜しても自分の娘が、アティが居なかった。居なかったからか今もまだ生きてると、そう思って今まで生きていた
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