第1章【森下姫奈と王子様】

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好青年と言っても、年は私の2つ上だから……おじさん? いや、おじさんは失礼。 それに堀さんがおじさんなら、私はおばさんってことに……。 「――森下店長?大丈夫ですか?」 「えっ?あ、はい、大丈夫です。すみません」 「お疲れなんですね……。ちゃんと休まれてますか?森下店長は無理しそうですから」 堀さんはこういうさりげない気遣いが出来る人だ。 私は何十店舗とあるうちの1店舗のイチ店長。 それなのに、名前はもちろん、どんなタイプの店長なのかをしっかり把握している。 「大丈夫ですよ、今のところ週2では休めているので。そろそろ本題いいですか?」 「あ、そうですね!失礼しました。では……――」 内容は簡単に言うと、折り込み広告のスペースが少し空いてしまったので、signさんの方で何か載せられる内容はないか、という事だった。
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