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「おい、ちびっ子。こんな所で何してんだ?」
俺がちびっ子に声をかけると、ちびっ子は顔を伏せたまま俺の足にしがみついてきた。
「公園までは送ってやるから足にしがみつくな。ほら、行く…ぞ?」
俺は足にしがみついているちびっ子を公園に連れて行こうとしたが、まるでコンクリートに足を入れてそのままコンクリートが固まったかのように足が動かなかった。
「おうッ!?」
そして、俺の前と後ろから棺桶の蓋と蓋の無い棺桶が地面から生えた。
「ファッ!?」
地面から生えた棺桶セットは俺の方に動き始めた。
俺はその場から動こうとしているが、やっぱり足は動かなかった。
「動かない……か。ならば、棺桶を破壊するまでだ!」
俺はその場から動ごく事を止め、拳を作り迫り来る棺桶を迎え討つ事にした。
俺は現在の最高威力の拳が放てる距離まで棺桶が来るのを待った。
そして、棺桶がそのポイントに入ると同時に拳を棺桶に叩き込んだ。
―――――かの様に見えた。俺の拳は空を切ったのだ。理由は……棺桶だ。
棺桶は俺の拳が当たる少し前に、スピードを維持したまま後方に下がったのだ。
それにより、棺桶は俺の拳を回避し、俺に迫った。
「嘘だろォオオオ!!!!!」
俺は叫び声を上げながら、棺桶に閉じ込められた。
殺気を閉じ込めた棺桶は暫くその場に居た後、地面に潜り……消えた。
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