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「それにしても、デカい花壇だな。俺の小学校の校庭くらいはあるぞ」
「ああ。何か聞いたことがある。この学校が人気を保っている理由の1つが、このデカい花壇らしい」
「ほーう」
多分坂口は興味を示していない。こういう反応が返って来たときは、大抵彼のレーダーが反応していないときだ。
世間話をするためにここに来たのではない。俺と坂口で同窓生達への聞き込みを行った。いつものようにレコーダーの電源も入れてある。この習慣はもう俺の身体にしっかりと染み付いてしまったらしい。あの男、幡ヶ谷康介の力を借りる必要の無いときでさえ、最近はこうしてレコーダーをポケットから取り出している。無駄な習慣ではないから別に構わないのだが。
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