【5】久慈 大介

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担当するクラスの期末試験を採点をし、 予想以上の点数の悪さに 大介は頭を抱えた。 桜ヶ丘学院では、 学年会議で生徒たちの成績を決める。 主に試験の成績が第一であり、 『優』『良』『可』『不可』に分別しなくてはならない。 それも、クラスごとに 『優』は全体の2割、 『良』は全体の3割、 『可』は全体の4割、 『不可』は全体の1割と 人数で分けなくてはいけないため 例えば成績が悪い生徒も 状況によっては『良』や『可』の成績を与える場合がある。 しかし、 担当するクラスの平均点が全体的に成績が悪いと 学年会議の中で嫌みを吐かれたり、 会議に集まった他の教師の前で 授業を教える立場を叱ったりと 叩かれるのであった。 これまでも 大介が指導したクラスはあまり成績が伸びず、 散々叩かれてきた。 今回も同じように嫌みを浴びさせられると思うと、 頭が痛くなる。
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