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数時間後、朝食を作り終えたレイスは料理をテーブルに並べ終えると……
「ほら~!!朝食出来たから喧嘩辞めて早く食べてよ!!」
大声でレイスは二人に向かって呼び掛けた。
「おう!!」
「分かりました!!」
すぐにルシアとミカルは返事をすると、一目散にレイスがいる部屋まで駆けて来る。
……まるで犬みたいだな……
そんな二人を見て、苦笑してレイスは思う。
「今日は豆スープと、野菜炒めだよ」
ニッコリと笑ってレイスは二人に料理を紹介する。
「いっただきまーす!!今日はいつもより豪華だな」
ルシアは簡単に食べる前の挨拶を省略すれば、モグモグと豆スープや野菜炒めを食べ始める。
「全く下品な……」
ミカルは心底呆れた顔をしてルシアを見る。
「どうせ下品だよ。へっへーんだ!」
気にせずルシアは、野菜炒めをがっつく。
「それじゃ、ミカル。僕達も食べようか」
「そうですね。それでは……」
レイスとミカルは顔を見合わせると……
「今日も親愛なる神に……」
「感謝をして頂きます」
レイスとミカルは、神に祈りを捧げ朝食を食べ始めた。
「それで?街の様子はどうだった?」
「昨日の事件で朝刊一面を飾り、号外が出回っていたよ」
「昨日は……相手が下級悪魔と言えど、攻撃に突出していたから手こずりましたからね」
「派手に殺してしまいましたから……」
「あれくらい、派手に暴れた方が良いんだよ」
一時間後、食べ終わったルシアは寝転がり、三人は街での様子を話していた。
「だけど、俺達の仲間は見付からなかったけどな」
ルシアは起き上がると、悔しそうな顔をする。
「聖職者の全員が全員……力が強い訳じゃ無いんだ」
「よっぽど力が無きゃ契約書に封印されている悪魔や天使なんて呼び出せない」
淡々とした口調でレイスはルシアに言う。
「ですが……最近、悪魔払いの際にロンドンに行ったのですが……」
「その際に、天使と悪魔の気配を感じました」
ミカルはクスリと笑って二人に言った。
「マジか!?」
ルシアはミカルの情報に驚く。
「それで?感じた気配からして、奴等の仲間?それとも……」
「勿論、我々の仲間ですよ」
ミカルは、レイスの問い掛けに自信満々に答えた。
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