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「マット、私がマトモな彼女で良かったね」
コッソリ話しかけてくる君も、実は同じだとは口に出せなかった。
俺も鎌田さんみたいに、顔を引きつらせてしまう。
ああ、話が一向に進まない……ここは年長者である、俺が仕切らねば。
「……あのですね、話を戻しましょうか」
おどおどしながら言うと、彼女と口論していた鎌田さんの視線が、キッと俺に向けられた。
折角のトコを邪魔するな的な目線が、グサグサと刺さりまくり、とても痛くて(涙)
「この件に関して俺は、山田に余計なお世話はやめておけと、進言しておいたんです」
「俺が彼に頼み込んでしまったから、こんな不幸な結果になってしまいました」
居たたまれなくて、すっと視線を伏せる。
「手を貸さず、ずっと放置しておこうと思ったんですがね――」
「鎌田先輩……」
彼女が可愛らしく、ぐいぐいと袖を引っ張る。
「俺たちが上手くいったのも、実は山田のお陰なんです。アイツは誰にでも、お節介焼きだから」
「アンタ何か、考えがあるんでしょ?」
蓮が鎌田さんに言うと、片側の口角を上げて笑った。
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