FF~フォルテシモ~:救愛

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***  鎌田さん達と別れて蓮を自宅まで送るのに、一緒に並んでゆっくりと歩いていた。 「マット……」 「はい?」  何だか沈んでる蓮――さっき鎌田さんとやり合ってた勢いは、どこへいったんだ? もしや、疲れてしまったのだろうか。 「山田の彼氏の、彼女ってさ」 「山田くんの相棒の彼女ですね」 「どこにでもいそうな、ごく普通の女の子だったよね……」  それは見た目の事を言ってる? 性格は、かなり個性的でしたが。 「普通と言えば、普通なんですかね」 「あの人、相当なイケメンじゃん。当然選ぶ彼女は、美人系か可愛い系かなって、どこかで思ってたんだ。だけど普通の中の普通なコで、それって、何でだろうって思ったの」  難しそうな顔をしてる蓮を見つめると、大きな瞳で俺を食い入るように見てきた。
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