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「普通だと思ってたのにさアイツの前だと、すっごく可愛いんだよね。奴が彼女に向かって辛辣な事を言ってても、そんなふたりはお似合いだなぁって、思ってしまって……」
そして、寂しげに目を伏せる。
「私とマットじゃ、親子に見えてもしょうがないかなって。私、お子様な頭してるから」
「彼が言った事を、気にしてたんですね」
そんな蓮を、そっと抱き寄せる。
「帰り際に、いきなり彼女が話しかけてきたんです」
「……何の話をしたの?」
耳元に唇を近づけて、それを伝えてあげた。
「とてもお似合いのカップルですね、まるで夫婦みたい。だそうです」
「えっ!? ホントに?」
「ええ、私も今川さん達みたいなカップルになりたいですと、彼女は言ってました」
沈んでた蓮が途端に元気になる。ぎゅっと俺に抱きついてきて、
「やっぱ見る人が見れば、分かるものなのよね!」
「そうですね。だけど彼女と喋ってる最中、鎌田さんからレーザービームが出て、死にそうでしたが……」
彼女がコッソリ教えてくれた。気に入らない事があると、それがびしばしっとメガネから出てくるらしい。
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