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「付き合えないって言ってるのに、しつこく付きまとわれて困っていたんですぅ」
出てきた男性の顔をよく見る。年齢は30代後半から40代風で、正直イケメンとはいえない。何だかヌボゥとしていて、頼りなさそうな感じ……
それでも助けてくれようとしてるんだからと瞳をウルウルさせて、その人を見上げた。そんな私の視線を見事にスルーし、男の元に行くその人――
一瞬、視線が絡んだハズなのに一瞥された。何だか、ショックなんですけど。
これと同じような事をした人物がいる……合コンで狙ってたイケメン。
山田くんと話をしてるトコに、割って入るかのようにお邪魔したせいもあるだろうけど、私を見て眉根を寄せてから、スッと視線を外されてしまった。オマエのような女に、用はない的な態度で――
そんなあからさまな態度をとられ、軽くショックを受けてると、
「まさやん好みウルサいんだ、冷たい態度とってゴメンね」
と山田くんからフォローがあった。フォローしてる傍から、
「自分にコビ売ってくる、乳牛女はキライだ」
「まさやん、何て失礼な……」
そういうやり取りがあった後だけに、同じような態度をとられて気にならないわけがない。
――私ってイケてないの!?
ついじっと、その人を見つめてしまった。
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