第1章

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12月25日の真夜中、この日2人の可愛い男女の双子が生まれました。 父「りこ、よく頑張ったな。」 母「あなたが…いてくれたからよ…」 やっとのことで出したような声でりこはそう言った。 父「今日はふたご座流星群がたくさん流れたそうだよ。この子達の名前、それにちなんでつけようか。」 そう言いながら、りこの手を優しく握った。 母「そう…ね。……流(りゅう)と星(きら)…がいいわ…」 父「うん。いい名前だ。」 母「ふふっ、ありがとう…。あのね、1つだけあなたに…言ってなかったこと……があるの。」 急に真剣な顔になってりこは父に言った。 父「どうした?言ってくれ。」 母「私が…長年苦しめられた……この病気…これは…ある人にかけられた…呪いだった…の。」 父は驚いた顔を抑えられず唖然とした。 その顔を気にせずにりこは話を続けた。 母「この…呪いが解…けなかった今、…流か星にうつってる可能性があるわ…」 りこの声はすでに聞き取るのがやっとと言うくらいの大きさしかなかった。 父は正気をとりもどして、優しくきいた。 父「どうすればうつった病気は治るんだい?」 母「朱葉(あかは)と…いう…人を探して…きっとその人が知っている……は…ず………」 りこはそう言って眠るように息をひきとった。 父「りこ……」 父は彼女のなまえをよび、そっとキスをした。 父「きっと流と星を立派に育ててみせるよ。」
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