1人が本棚に入れています
本棚に追加
りゅう「きらー遅刻するぞー」
階段の下からりゅうのイライラした声が聞こえる。
やばいな。本気で怒ってる。
きらは慌てながら、カバンに教科書を詰め込んで、コケそうになりながら階段をかけ降りた。
バタバタバタ!
…やっと来たか。
りゅうはそう思いながら、リビングにいる母のもとに行った。
リビングの奥には、優しい笑顔をした母の遺影が飾ってある。
そこに座って手を合わせようとしたとき、思い切り頭をぶたれた。
きら「もー!お母さんへの挨拶は一緒にやるって約束したでしょ!」
きらは、腰に手をあててそう言った。
りゅう「しょうがないだろ。きらが遅いのが悪い。」
きら「言い訳はなし!約束はちゃんと守ってよ!」
きらは、さっきより強い口調で言った。
りゅう「うるっさいなぁ…」
きら「うるさいじゃない!!」
父「まぁまぁ、そんなことしてるとホントに遅刻するぞ。」
口喧嘩を続けていると、父がなだめるように言った。
きら「だって~…。」
父「喧嘩してると、母さんも悲しむぞ。」
きら「…はーい。」
きらはしぶしぶ母の遺影の前に座った。
最初のコメントを投稿しよう!