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「それよりアンタ、名前は?」
「水城 朱里(ミズキ アカリ)です」
「朱里か。良い名前だな」
この名前はお婆ちゃんがつけてくれた。だから、褒められると嬉しい。
「俺は黒河 誠人(クロカワ マコト)だ。上の名前は好きじゃない。誠人って呼んでくれ」
「わかりました。誠人さんは今何歳なんですか?」
「18。高3」
「あ、じゃあ、私の一つ上ですね」
「そうなのか」
「はい」
会話が続かないな…。なにか話題…。
「誠人さん、えっと…レッドウルフって、「黙れ。アンタには関係ない」」
一瞬で目が鋭くなった。敵を見るときみたいに…。
「ご…ごめんなさい…。」
レッドウルフ…名前だけは聞いたことがあった。
関東最強の不良グループ、レッドウルフ。
そして、そのレッドウルフでも名が高い、猫姫。
猫耳がついたフードを被り、猫のような素早さで鮮やかに敵を倒していく姿と、容姿が女性のように美しいことからそう呼ばれているらしい。
誠人さんが敵を倒していくところを見てわかった。
この人が
猫姫なんだと。
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