転落

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没頭、まさにその言葉のまま 触れ合う肌と、声と、その行為に――欲はどこまでも深い部分へと嵌まってゆく 美紗緒の姿が、視界の中で唯一に浮かび上がる 湿った空気が、互いにまとわりついて 他の何も考えさせない 俺の上で叫ぶように声をあげて 美紗緒が、――壊れていく 「ほんと――今日」 「やだ、もっと」 いまだかつて、そんな事を口にしなかった美紗緒が うなだれて力を失っているくせに、呼吸を乱しながら俺にしがみつく 「もっと」
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