転落

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どのくらいの時が過ぎたのか、そんなものも気にすることがなく抱き合う ふらふらになった美紗緒が、掠れていた声がほとんど聞こえなくなるくらいになった頃 自分にも、また波がやってきた ――やばい そう思って俺にすがりつくようにしていた美紗緒の身体を思わず制止させた 「――ちょ、たんま」 「や……だ」 引きはなそうとするのと、美紗緒がそう駄々をこねたギリギリのその瞬間 「俺が無理だっつー……」 ――どこかで 願って、いたのかもしれない
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