どうあがいても絶望

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鎧の肩部分の突起を掴み引き抜き、ビーム刃を展開し、ビヤーキーに投げつけた。 ブーメランと化したそれは多くのビヤーキーを裂きその命を奪っていく。 戻ってきたそれを受け止めたルシに擬態ショゴスが飛び付く。 液化して腰のアーマーに張り付き、寄生を試みるが、アーマーを取り込むことができなかった。 「てけりり!?」 「へぇ。ミスリル相転移装甲は受け付けないんだね。ふふ。それはいい。」 笑いながらショゴスを掴み上げるルシ アルガのアークエンジェルズが攻撃に重点を置いているが、瑠璃姫のルシの鎧は防御に重点を置いた設計になっていた。 遠距離のビームランチャーと対大型生物用の大剣、投擲できるビームブーメラン 「姫に感謝だね!」 「リリリリ!!?!」 掌にある砲口からビームを放ち、ショゴスを焼き尽くした 近接、中距離、遠距離とオールマイティーに戦える武器を多数備えた鎧は好戦的なルシの性格に合っており、ルシ自身も気に入っていた。 「この鎧の真価を発揮できる戦場とはまさに運命!さぁ私は血沸き、肉踊る戦いを所望する!」 近くのビヤーキーを掴み、ビームで焼き尽くし、遠ざかるショゴスをランチャーで撃ち落とす。 血濡れながら突き進むルシは翼の色も相まってまさに赤い堕天使という様子だった。
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