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一方クォーツは、鼻歌まじりに乾いた枝を集めていく。
「これはこれで楽しいよねー。」
だんだんと奥へと入っていく。
そのクォーツの耳に喧騒が聞こえてきた。
「・・・!」
「・・・!?」
「およ?」
そちらのほうへと向かったクォーツ
近くの木の影に身を隠しながら様子を伺う
「なんでや!主ら関係ないやろ!」
「怯えろ!竦め!」
そこには白い浴衣に身を包んだ黒髪の青年と、二体の人型の蟻のような魔物、アントマンがいた。
青年の手には剣が握られていたが、ガタガタ震えている。
「若様、俺に構わず・・・」
「あかん!あかんで!ジュンジ!生きなきゃあかん!『荒川組』を背負って立つんやろが!」
その足元にはぐったりとした青年が横たわっていた。
(あー。なんか見覚えが・・・あ、たしかオーサカの王子だっけ?なんでこんなとこに・・・何はともあれ恩を売るチャンスか?)
少し考えていたクォーツだったが腰の刀を抜きながらその現場へ向かう
「ちょっとお二人さん。その人を殺されちゃボクも困るんだ。」
「あ?なにもんだ貴」
アントマン達が横から現れたクォーツを見た瞬間だった。
クォーツの両足から電流が漏れたと思うと一瞬で消え、アントマン達の向こう側にいきなり現れた
刀には緑の液体が滴り、クォーツはそれを口に近づけ、舌で舐めながら笑いながら言った。
「通りすがりの勇者だよ。覚えときなよ」
そしてクォーツの背後のアントマン達は胴体から斬れ、崩れた
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