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そんなこんなで足早に村から出発した一同はその晩を森の中で過ごすことになった。
「うまくいけば一週間でオーサカ圏内に入れるかもな。」
ダークスは鍋を煮立てながら呟いた。
全員で焚き火を囲み、そこで調理される食事を待ち望んでいた。
薫製にされた干し肉と芋をさっと炒め、近くで取れた野草と共に水で煮込んだ品だ。
水分を失い堅い肉も、こうして煮込めばやわらかくなり、塩漬けの肉のお陰で塩分のきいたスープになる
野宿中の食事としては上等だろう。
「あとは胡椒でも振りかければまともなんだろうが・・・できたぞ。」
「はは、行きとは段違いの食事ッス」
「どんなもん食ってたんだよ」
木のお碗に盛り、差し出すダークス
ジュンジは受け取り、ジロウに渡した
「レーションかじるなり、干し肉焼くなりはしてたッスけど、それ以上は出来なかったス」
「同じように馬車だったが、あの虫野郎に襲われてな。馬車は奪われたしジュンジはやられるし」
「そこへ颯爽と現れたのがこのボク!」
「黙れ狂人!」「間違っちゃいねぇな」
「ひどい!?」
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