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コアが確信を抱いていると、駆けて左腕に向かっているレイヴン
レイヴンの両手には四本ずつ指の間にはさみ、計八本装備していた。
素早い動作で左腕に投げつけ、懐に手をいれると中に入れていた別のナイフを掴み、また投げつける。
その速度は素早く、ばらつきこそあるものの、左腕のいたる部分に当たっていく。
「あはは!無駄よ無駄ぁ!この子はコア部分以外は泥!ダメージにはならないわ!」
「イタ」
「え。」
左腕が一言、発するとレイヴンはにこりと笑う。
「アスカー。中心より左に2、上に5というところだよ」
「了解!」
それを聞いたアスカは地面に亀裂を走らせるほどに踏みつけ、左手をドリルのように高速回転させながら左腕に向かって跳んだ。
左腕の反応速度を遥かに上回る速度で突っ込み、レイヴンが指定した部分にアスカは左手を叩き込んだ。
高速回転したそれは泥をいとも容易く吹き飛ばし、中のゴーレムコアを掴んだ。
そしてゴーレムコアを引き抜くと、左腕は崩壊していく。
「そ、そんな。幹部クラスすらも倒せるはず・・・」
「あの二人はその幹部クラスですよ。しかし敢えて乱雑に投擲し、その反応からゴーレムコアを位置を特定、しかも心臓部分たるコアを一気に引き抜くなんて流石です」
ゆっくりとコアに近づきながら二人を絶賛する瑠璃姫
「ひっ」
それに気づいたコアは腰が抜け、その場に座り込んだ。
その様子ににっこり笑いながら、告げた。
「お仕置きタイムです。覚悟はよろしいですよね。」
「ひ、ひぃぃぃ」
情けない声をあげて涙をこぼすコアでした。
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