一方その頃のあいつ

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仙龍とは、非生物的生物、事象的生物たちの総称である。 ある学者はこの世界の白血球、この星の力そのものだという説を唱えており、その存在は具現化した災害と言ってもいい。 食事を必要とせず、単体で繁殖し、祖である一匹は完全なる不死である。 その祖はどこから現れたかはわからず、ルルイエでも詳しいことはわからなかった。 ただ、この世界に住む生物は知っている 『祖の仙龍に近づいたら死ぬ』と 生物ではありえない生物 それが仙龍である。 「知ってるなら話は早いです。この島国には仙龍が巣食っているようなのですよ。だから見つけてつれてきてくださいな」 「マスターは俺に死ねと!?」 「別に祖に会ってこいとは言ってません。その子孫でいいのです。種族でいえば人間よりドラゴニュートのほうが近いのです。なにか知りませんか?」 「んな無茶な・・・いや待てよ、」 その時、サファイアの脳裏にある記憶が浮かんできた。 昔、両親に連れられ向かった竜人の里で仙龍の話を聞いたことがあると 「なにかありますか?ならそこから調べてください。」 「善処してみる・・・」 そういい頷くサファイア そんな訳で彼は今、竜人の里に向かっていた。
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