事の始まり

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「あ、『黒塗り』効いてるみたいだね。」 ニコニコしながらやってきたアキラ 「なんですかそれ?」 「変化の術だよ。城下町の店にある飴玉を参考にしてね。クォーツの指輪にその発動の印をつけたのさ。さて君たちにはさっそく西のオーサカに向かってもらうよ。徒歩で」 「はい!?」 アキラは驚くダークスに小さな紙袋を投げ、ダークスはそれを開けてみた。 そして固まる 「あの、后様?万札っすよね」 「なわけないだろ」 中身は五千円札一枚のみ 収入が不定期な勇者稼業の初期資金、それも二人分には到底少ない。 (こ、これはホントに徒歩でいけと!?これは『始まりの村』に急いでいかなきゃ!)  「こ、皇后様!失礼します!クォーツ、 急がないと!」 「え、え、えー!?」 ダークスに手を掴まれ、走り行く二人 「頑張れー」 それをアキラは見送った 始まりの村 それは成り立て勇者や冒険者のために比較的安く物資を売ってくれる、初期の拠点である。 因みに国営である ダークスとクォーツがたどり着いた時にはもう日は暮れていた
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