第六魔導学院

7/11
前へ
/14ページ
次へ
「予想通りの反応だな」 「あぁ、予想通り過ぎてつまんねぇくらいだな」 二人は席につく。 すると、一人の少年が二人に歩み寄ってきた。 「君たち編入組だね?」 歩み寄ってきた少年に敦司と衆は視線を向ける。 同時に周囲の視線も集まってくる。 「あぁ、あんたは?」 敦司が聞き返す。 「僕は天宮 当真(あまみや とうま)。分からないことがあると僕に聞くといい」 少年、天宮当真は小さく微笑んで言う。 細身の体躯には制服が纏われており、日本人ながら青い瞳をしており茶色の髪は整えられている。 端正な顔立ちが特徴的な少年だ。 「あぁ、あんがと」 「あぁ、よろしく」 大して興味なさそうに返答する敦司と衆。 その反応に僅かに眉が動く当真。 「遠夜に七峰。聞かない名だけど、どこ出身の魔導士だい?」 編入組は大抵名家組が多い。 名家で基礎を学び高等部から入学する。また編入試験をクリアし上位クラスに入れたら家の名も売れる。 そういったことから名家の編入は確かにある。 だが、敦司も衆も名家の出身ではない。 当真はそこが気になったようだ。 「どこって別に一般家庭だけど?」 「同じく」 「へぇ、一般家庭からよく編入試験にクリアできたね?」 魔導学院の編入試験は難易度が高い。 一番楽と言われる第六魔導学院ですら落とされる者も多いくらいだ。 それをクリアしBクラスに入ると言う事は実力は相当なものだと言っているのと同じだ。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加