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「編入試験って、試験官と戦うってやつだろ?七峰苦労した?」
「いや、特別苦労は感じなかったな」
「だな。どうせなら学院最強とか出して欲しかったよ」
その言葉に、当真の視線が鋭くなる。
「遠夜、七峰。あまり魔導学院をなめない方がいいよ」
「別になめてないさ。ただ編入試験はつまらなかったってだけの話さ」
「学院最強、か。言うね、遠夜」
「そりゃま、第六は序列も低いからな。せめてここでトップくらいは取らねぇと話になんねぇ」
その台詞には、周囲の者も反応していた。
第六の序列が低いことは周知の事実だが、それを面と向かって言われて面白いはずがない。
敵意が一斉に敦司に向けられる。
だが、その代表がやはり天宮当真だった。
「面白いこと言うね、遠夜。いいだろう、だったら僕が相手をしてあげるよ」
「天宮が?お前も強そうだけど、学院最強じゃねぇだろ?Bクラスなんだし」
「Aクラスへの壁の大きさを見せてあげるよ」
敵意むき出しの当真に、小さく笑みを浮かべる敦司。
すると、周囲のクラスメイトが。
「編入生、謝っとけ。天宮は去年までAクラスにいたんだ。進級試験では怪我をしていたからBクラスに落ちてるが、実力はAクラスそのものだぞ」
「へぇ、お前Aクラスだったのか」
「今はBだけどね。それで?やるのかい?やらないのかい?」
「へっ、やるに決まってんじゃん」
敦司は立ち上がり、当真と向き合う。
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