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番外編【続・風邪をひいた、まー。】
風邪をひいた「まー」に薬を飲ませ、安静にして眠るようにと言い含めたものの。心配で授業に身が入らず、午前中ずっと上の空だった副隊長三人。
昼休みに入ると同時に寮へ駆け戻り、まーが眠る部屋の扉をそっと開けてみれば
「んぅ~…モフモフ……ですぅ///」
クスクスと小さく笑いながら寝言をつぶやく「まー」の姿。
ベッドの上には去年の誕生日に三人がそれぞれプレゼントした子猫の写真集、三冊。
「あ~これ見ながら寝ちゃったのか?」
「フフ、まーってば子猫の夢でも見てるのかな」
「まー、モフモフ、可愛い」
お世辞にも決して美少年とは言い難い、平凡な容姿のまーなのだが。
この三人にとっては子猫よりもはるかに愛らしく、目にしただけで思わず胸がホッコリする大事な大事な存在である。
と、頬を緩ます三人が見守る中ふいに開く、まーの瞼。
未だ覚醒しきっていないのか、トロンとした表情で目を開いたり閉じたりを数回ゆっくりと繰り返す。
「「「まー?」」」
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