二 能力、スペルカード、そして弾幕ごっこ 

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 そして魔理沙は一枚の紙を服の中から取り出した。 「こいつが『スペルカード』。『弾幕ごっこ』で使用する紙だぜ!」 「……それで?」  嫌な予感が加速する。  さっき見た弾幕の威力。そしてその弾幕の名が入った、弾幕ごっこというルール。  そこからはじき出される答えは一つだ! 「幻想郷のスタンダードな決闘方法……弾幕ごっこを教えてやるぜ!」 「決闘?」 「そうだぜ!」  幻想郷にも、争い事はあんのか。 「見せた方が早いかな……」  そして魔理沙は少し離れるよう俺に指示してきた。  言われた通りに俺は神社側へ離れ、魔理沙はさっきの紙――スペルカードと八卦炉を取り出した。 「恋符『マスタースパーク』!」  宣言と共に、空へと向けられた八卦炉から極大のレーザー。  こんだけ離れているのにも関わらず、物凄いプレッシャー。  もしもあんなのに直撃したら、一瞬で消されてしまうのではと思ってしまうほどの衝撃。  数秒に渡っての照射はようやく終わりを迎えた。 「これが私の技だぜ! この技と技をぶつけ合うのが弾幕ごっこだぜ!」 「うわー」  やりたくねー。 「それじゃ、零夜。しようか?」 「ナニヲデスカ?」 「弾幕ごっこだよ」 「……」  霊夢は……助けてくれそうにない。手をひらひら振っている。  ……。  俺は紫さんに会わずして死ぬかもです。
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