三 VS霧雨魔理沙

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 ということで。 「……零夜ー! 準備はいいかー?」 「ああ。一応オーケーだ」  得体のしれない成り行きで、魔理沙と弾幕ごっこをする羽目になりました。  正直、さっきのあれ。マスタースパークだったか。あれのインパクトが大きすぎて、何の気概も湧いてこねーよ。  俺も霊夢からスペルカードの素は渡されはしたが、まだ出来てないし。 「……」  そして一番困るのが魔理沙と俺の火力差だ。  魔理沙の星形の弾幕はそれなりの大きさで結構なスピードで飛ぶ。  対し俺の弾幕は確認したところ、拳銃からしか出ない。正確には拳銃以外からも出せるのだが、速度がでない。ふよふよと浮いている灯りみたいなものに早変わりだ。  しかし、弾幕の速度は最高峰。代わりにサイズが最小と、バランスの悪い弾幕だった。  まさに拳銃の弾丸そのものである。魔理沙みたいにばら撒くことも出来やしない。 「ルールの確認をするぜー。先に一発着弾した方の負け。スペルカードは一枚だけな!」 「おう!」  仕方ない。能力と弾幕だけでここは乗り切るしかないか。  力を操る程度の能力でさっさと終わらせよう。  一発だけ当てるのなら、俺にも勝機はあるはずだ。 「そんじゃー、よーい、どん!」  開幕と同時に俺はさっきと同じことをする。  脚力を操り、一気に魔理沙の後ろへ――。 「……あれ?」  後ろに回り込んだはずなのに、魔理沙はいない。  俺だけが誰も居ない空間に拳銃を突き付けている形になる。  完璧に後ろを取ったはず、なのに。
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