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すると上から声が掛かった。
「いいこと教えてやるぜ。零夜」
「っ!?」
咄嗟の判断でその場から離れる。その直後、俺のいたところに弾幕が当たった。
「私はな、ある奴が出て来るまで幻想郷最速だったんだよ!」
「……そりゃ、ねぇだろ」
空に魔理沙が浮いていた。箒に跨って。
しかも、旧幻想郷最速?
これは、厳しい戦いになりそうだ。
「そらっ!」
「っとお!」
空から一方的に狙われ続ける。
星形の弾幕が境内を飛び交い、次々と地面に着弾する。
それを寸でのところで避け、躱し、地を走る。
「空飛べるなんて聞いてねぇぞ!」
「弾幕ごっこは空中戦が基本だぜ! どいつもこいつも飛べるぜ!?」
「まじかよ!」
洒落になんない。どいつもこいつも飛べるなんて。
そんな事より今は、魔理沙に対応しねえと。
「くそっ!」
「ははは! どこ狙ってんだ、零夜!」
放った弾幕も、魔理沙に当たらない。
いくら弾幕が速かろうとも、縦横無尽に動き回る相手は狙い辛い。
加えて、身動きの取りづらいこの状況。
劣勢、っていうやつだ。
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