第1章

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「お前ら…」 少しトイレに行ってる間に落書きだらけになった俺の机を見て、身体を震わせながら言う。 「何でそんなに『バカ』『アホ』『うるさい』で埋めてんだよ!?誰だ!?」 凄い剣幕で睨んでやると、俺のいつメンである三人は顔を見合わせる。 そのうちの一人、田嶋実里がポッキーを食べながら言った。 「裕也(俺の名前。源口裕也)の机に『バカ』って書きまくったのは俺」 続いて、我関せずという風な黒崎俊希が、ボソッと呟いた。 「『うるさい』って書いたのは…おれ」 最後に、ニマニマしてる姿がとても愛くるしくイラつく橘皐月が楽し気に言った。 「もちろん『アホ』って書いたのは僕だよ?事実でしょ?」 こいつらっ…! 悪びれる様子もなく言いよったぞ…! これは。俺たち四人の。 日常を描いた物語だ。
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