第1章

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「失礼しましたっ」 やっと先生のありがたいお説教が終わりましたよ。 基本同じ話を何度も聞いていただけだけどね。 廊下の窓から空を見ると、すでに夕陽で真っ赤に染まっていた。 …え、もうこんな時間なの…。 さすがの俺でもテンション下がるなぁ…。 少し小走りで教室に戻ることにした。 「…やっぱ、帰ったわな」 誰もいない物静かな教室で1人呟く。 外からは運動部らしき声が聞こえてきて、この教室はより寂しく思えた。 …あいつらが待っているんじゃないかと、少し期待をしていないわけでもなかった。 そもそもなとこ、あいつらのせいだし…そう思うのも当然だろ。 ……まぁいいや。とっとと帰ろ。 ふいに、誰かに目を塞がれた。 「だーれだ?」 「ちょwwwホントにやったよこの人wwwキャラ崩壊しすぎwww」 「……………ふっ」 …………え…と……? 「俺の精一杯のボケ、無視なわけ?」 「実里がそんなのするの似合わないよ!www凄いキモかった」 「………………(コクリ」 「お前ら…何で?」 俺の問いかけに、一瞬俺を見て、三人顔を見合わせて、再度こちらを見て首を傾げる。 「何で…帰ってなかったのかよ」 「そりゃぁ、裕也放って帰るわけにはいかないだろ。そもそもな原因俺らだし」 「うんうん~トドメさしたのはボクだしね!」 自覚あんのかよ。 「まぁこんな時間になるとはおもわなかったけどね」 「あいつは話が特別長いんだよ。同じことばっか言ってるからな」 実里が嫌なことを思い出したように苦笑する。 こいつも結構呼び出されたりしてるからな…。 俊希がクイッと俺の服を引っ張る。 「……はやく、帰ろ……」 「あ、おぅ、そうだな。帰るか」 珍しく俊希からの催促。何かこの後予定でもあるのかもしれないな。
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