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「…美人だな…」
「まぁ、美人だね。可愛さで言うと僕の方が上だけど」
「俊希の彼女だったりな」
「え!?あいつ彼女いんの!?」
「知らねーよ。もしかしたら、の話」
実里が興味なさげに言う。こいつは人の恋愛も自分の恋愛もまったく興味がわかないんだろう。
スイーツが自分の彼女、みたいな。
というか今はそんなことはどうでもいい…。
あの美人が俊希の彼女なのか、あいつは内緒でリア充と化していたのかが問題だ…。
俊希たちは、少し話した(彼女が一方的に)ら、仲良さそうに腕を組んでどこかに行ってしまった。
「何してんの裕也!実里!追うよ!」
「そっとしといてやれよ…さすがに可哀想だろ…」
「…うーん…そうだね。あまり突っ込んで行くのも良くないか」
「俺が言ったのは俊希のことじゃないぞ?そこで呆然としている裕也のことな」
「え、裕也!?どしたの!?」
皐月が俺の肩を持ってガクガクと揺らす。そのおかげで我に返れた。
「…俊希に…かの…じょ…?」
「しかもとびっきり美人のな」
実里の一言で、更なる追い打ちをかけられた。
彼女…かのじょ…カノジョ…。ナゼオレニハデキナインダ…。
はぁ…と生まれてから1番大きいんじゃないかというくらいのため息をついた。
「俊希が作れるなら…俺にも彼女作れるんじゃ…」
「無理だろ」「無理だよ」
「お前らマジでぶっころだからな」
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