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「あ、東雲くんも一緒だったんだ。めいの格好にビックリしたんじゃない??」
笑いかけてくれる先輩。
「は、はいッ!!」
「ふふふ。でも、可愛いでしょ私の弟はッ」
すりすりする先輩をどうどうとなだめる御幸くん。この光景は目に毒だ。
それにしても、御幸くんは御幸先輩の弟。
つまり男だ!!
俺は御幸先輩と間違って御幸くんに告白してしまったぁーーーーッ!!!
なんたる不覚。
「それより何?」
「あ、そうそう。今日は17時からお願いね」
「ん、了解」
弟自慢と要件を伝えるとバイバイと手を振って戻っていった。
「何やってんの?」
え?
いゃ、なんて言うか…緊張の糸が解けたと言うか…。
ヘタってます。
「き、気にしないで」
しゃがみ込んでる俺と視線を合わせる様に御幸くんがしゃがんでくれた。
「あこと近づけてあげましょうか?」
この言葉に俺は二つ返事で返した。
これが、俺の人生を揺らがせるとはこの時は思ってなかった。
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