0人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
☆☆☆
昼休みの屋上で俺は首を絞められていた。
「な、なんで?」
やっとの思いで絞り出した声に、邑樹が睨みをきかせた。
「なんでだと?!それで満足して返って来てくんなッッ!!!それなら告白する意味ねぇ!!卑怯だ!!打算する奴はきらわれるぞ!!」
なぁ、分かってんのか?男らしくねーぞ!!と首を絞めながらガクガクと俺を縦に振り回す。
た、魂が飛びそうだ。
そんな俺を助けてくれたのは隼人。
「まぁ、なんだ…その辺にしとけよ邑樹。日向がマジ昇天する」
「あ、わりィ」
でもなー!!とまだ力説足りない邑樹にヘラっと笑って見せた。
「ありがとな邑樹。でも、告白するにしても俺御幸先輩に名前だけじゃなくて色々知って欲しいって思っちゃったんだよ」
部活やら選択授業やらで御幸先輩と被る様にしてきたけど、それ以外でも近づけてしまうなら何でもいいって思ったんだ。
「………あほぅ」
なんだかんだで眉間にシワを寄せての納得をしてくれたみたいだ。
最初のコメントを投稿しよう!