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「で?具体的に弟くんは何をしてくれるんだ?」
隼人の言葉にそうそうと俺も思い出した。
「当面御幸くんのボディーガード」
2人の時が止まった。
あれ?どうした?
「日向…ボディーガードって?」
「御幸くんがメイド喫茶でバイトしてるらしんだけど、最近ちょっと変な視線を感じたりするんだって」
「で?」
「御幸先輩は超のつくブラコンだから、御幸くんのそばでボディーガードすると先輩に知ってもらえるってことだ!」
笑って答えると、邑樹がなわなわと拳を握りしめて爆発寸前だった。
「日向ッ、お前って奴は!!そんなの口実でいいように使われてるだけじゃねーか!!なに後輩に舐められてんだよーーっ!!!!」
邑樹は1分も持たず爆発した。
制服の襟元を掴むや否や振り回され放題。
邑樹の言う事もわかるんだけど、俺がそうしてあげたいと思ったから別にパシリみたいになってもいいと思ってた。
なーんて言ったらまた邑樹が凄い形相で怒るのが目に浮かぶ。
「まぁ、お前がそういうならいいけどな」
煩いと隼人が邑樹の口を塞いだ。
邑樹の口に放り込まれたのは卵焼き。
「ふがっ、ンまっ!!」
邑樹の怒りは食欲に昇華され、隼人のお弁当を覗き込んでいた。
隼人はチッと舌打ちして邑樹から隠す様にお弁当を食べていた。
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